高度利用者向け緊急地震速報(デジタルなまず)は、気象庁が地震発生を検知してから、4.1秒後に配信され
以下の図のように震度5以上を記録した多くの地域で猶予時間が確保されました。
一般向け緊急地震速報の配信は、デジタルなまずの発報後17秒程してから発表されたため、震度5以上を記録
した多くの地域では、揺れた後に警報を出すことになってしまいました。
デジタルなまず及びテレビ・ラジオなどの猶予時間
岩手県沿岸北部地震における緊急地震速報の効果を詳しく検証しました。
まとめとして
「直下型地震では緊急地震速報の意味が無い」 そんなことはありません!
今回の地震でも、緊急地震速報、とくに高度利用者向け(デジタルなまず)による情報を多くの方が受取って
いれば、少しでも負傷者の数を減らすことが出来たかと思います。
1.直下型地震でも減災することは可能
2.猶予時間の無い震源地付近で被害が最大になるわけではない
3.震源地から同心円で震度が大きくなるわけではない
4.揺れの大きな地域が飛び地のように点在する
高度利用者向け緊急地震速報の専用端末、デジタルなまず を活用し少しでも地震災害から多くの人を
守って下さい。
直下型地震にもかかわらず、震度5以上を記録した多くの地域で十分な猶予時間がありました。
今回の地震で最大震度6強を記録した岩手県洋野町でも12秒程度の猶予時間があり、震度6弱を記録した青森県
でも13秒〜30秒の猶予時間がありました。
以下の図を見て分かると思いますが、必ずしも震源地付近が震度が大きいわけでなく、今回の地震でも震源地から
約100Kmも離れた場所が最大震度を記録しました。 多くの地域で飛び地のように震度が大きくなっています。
今回のような直下型地震では、当然震源地半径20Km前後は猶予時間はありません。
ただ、必ずその範囲だけに被害があるわけでなく、震度も最大ではないということです。
「直下型地震 = 間に合わない」 という単純な発想で、地緊急地震速報を捉える危険性を示めすこととなりました。
直下型地震でも間に合う!
今回の地震における負傷者と震源との関係を調べて見ると、全体207名の負傷者のうち情報の間に合わない
直下型特有の震源地付近の負傷者は約5名程度で、約200名(全体の97%)の負傷者は猶予時間のある
地域で被災しました。
あらためて、「直下型地震では緊急地震速報の意味が無い」という安易な言葉が心配されます。
負傷者の9割以上が猶予時間のある地域で被災