研修内容:
以下のような内容にて30分程、西本願寺職員、法要に訪れた参拝者さんに研修を開催いたしました。
◇巨大地震は明日発生してもおかしくない ◇緊急地震速報が地震災害に果たす役割
◇地震が発生する確率とは? ◇緊急地震速報を聞いた時の行動
◇どのように、地震被害を防ぐか ◇避難訓練に関してのアドバイス
避難訓練:
想定地震 → 東南海地震
訓練場所における想定震度・猶予時間 → 震度6弱 猶予時間45秒
想定場面 → 朝7:30 西本願寺岐阜別院 本堂 職員8名 参拝者20名 朝の法要時
「デジタルなまず」の警報(震度6弱、45秒前)により避難訓練を実施。
訓練内容 → 東南海地震想定、猶予時間を45秒としたため、本堂内における安全確保でなく、本堂の外へ避難する訓練
としました。
コメント:
猶予時間が45秒もあるから十分な安全確保が出来ると思っていましたが、なかなか困難な状況であることを再認識しました。
以下、問題点・今後の改良点など
※朝の法要などへ参拝する方々は高齢な方が多く、思ったより避難に時間がかかる。
※緊急地震速報を聞いてから、最初の行動を起こすまでの時間をいかに短縮するか。
今回の訓練でも約10秒ぐらいは短縮出来たと思われる。
※普段、緊急地震速報を聞く機会が少なく、咄嗟の行動訓練もしていないので、
「何の放送(音)だろう?」 「地震だ!」 「安全確保しなければ」 と思うまでに時間がかかる。
これを一般の人に求めるのは困難なことから、職員が十分に訓練を行い、参拝者へすばやい伝達・指示をすることが重要
になる。
まとめとして:
緊急地震速報の警報を聞いたら、瞬時に職員が参拝者へ地震の発生を知らせるのはもちろんのこと、
「どのような安全確保の行動を取ったら良いのか」 を短時間で指示・誘導することの重要性をあらためて認識しました。
限りある猶予時間を有効に!
一般企業・公共施設などにおいても、まずは職員の指示が重要であり、館内放送の場合でも避難行動の具体的指示を示す
放送内容を検討する必要性もあると思います。
平成20年12月25日 西本願寺岐阜別にて、「緊急地震速報の研修及び避難訓練」の模様がNHK岐阜放送局に
より収録されました。 (2009年1月15日放送)
西本願寺職員、法要に訪れた参拝者様への研修の模様も収録され、弊社代表荒川丈太郎が緊急地震速報を有効に
活用するための研修を行いました。
全国には寺院8万ヶ所 神社8万ヶ所、合わせて約16万の神社仏閣がありますが、ほとんどの場所で地震に対する耐震
補強・耐震固定などが様々な理由で施工されていません。
今回、NHKの取材受けた西本願寺岐阜別院さんでも耐震診断の結果、耐震補強をする必要性があったのですが、補強に
要する莫大な費用などを捻出するのには時間がかかります。
でも、「明日にも地震が来るかもしれない」 「参拝者(御門徒様)さんを地震災害から守らねば」
そこで、「地震を事前に知ることが出来れば」 「参拝者(御門徒様)を少しでも安全に避難誘導出来る」
ということで、業務用緊急地震速報 受信装置である 「デジタルなまず」を導入されました。
現在、本格的な緊急地震速報を導入している神社仏閣は16万ヶ所のうち、おそらく数十ヶ所程度と思われます。
多くの場所でもっと緊急地震速報の導入活用がされることを期待しております。